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遊べる物語
君と奏でる星降る夜
綺麗な夜空には星々まで祝福するーー
最初の場面は登録なしで無料で遊べます。
これまでのあらすじ
…晴人が立ち上がった時、翔太の耳に短く囁いた。 「お前、美月さんのこと、好きだろ」 翔太は言葉を失った。晴人はもうファイルを抱えてドアに向かっている。 「じゃ、俺はこれで」 晴人は手を振らずに出ていった。いつものことだ。 二人きりになった天文台で、空はもうほぼ暗くなっていた。美月が星図を丁寧に畳みながら、口を開いた。 「翔太くんは、星って好き?」 「好きかどうかわからないけど、美月が見せてくれる星は、全部好きだよ」 翔太はまた、考えてから言えばよかったと思った。口が先に動く。 美月の手が止まった。星図を畳む手が。それから彼女は顔を上げた。頬が薄暗がりの中でも赤いのがわかった。 「……翔太くんって、ずるいね」 美月は星図をバッグにしまうと、翔太の方を見ないで言った。 「来週の土曜日、空いてる?」 「え?あ、うん、たぶん」 「じゃあ、天体望遠鏡の予備部品、一緒に買いに行かない?街の中に専門店があるって聞いたから」 美月の声が、最後の方で少しだけ震えた。翔太はその震えを聞き取った。彼女も緊張している。 「いいよ。行こう」 翔太が答えると、美月はようやく翔太の方を向いた。 「ありがとう。一人だと、選ぶの不安で」 それは不安のせいだけじゃないと、翔太は思った。けれど何も言わなかった。 二人は天文台を出た。階段を降りる途中、美月がふと足を止めた。 「翔太くん」 振り返ると、彼女は一番上の段に立っていた。暗い廊下に、窓から漏れる街灯の光だけが差している。 「来週、楽しみにしてるね」 美月の声が少し上ずった。それから早足で階段を降りてきて、翔太の横を通り過ぎた。