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遊べる物語
君と奏でる星降る夜
綺麗な夜空には星々まで祝福するーー
最初の場面は登録なしで無料で遊べます。
これまでのあらすじ
…翔太は星図を受け取った。そこには、今夜見える星座の配置が、丁寧に書き込まれていた。星の位置が細かい点で記され、星座線が引かれている。美月の字が、星の間に並んでいる。書き込まれた時間の密度が、紙の手触りから伝わってきた。 「ありがとう」 翔太はその星図を、大切にリュックにしまった。 研哉が望遠鏡の向きを微調整しながら、背を向けたまま言った。 「晴人君。お前も、この望遠鏡を触ってみろ。若い手で、この金属の冷たさを覚えておけ」 晴人は一瞬戸惑ったように翔太を見たが、すぐに望遠鏡に歩み寄った。そっと鏡筒に触れる指先が、少し震えていた。晴人の顔つきが変わった。何かを確かめるように、鏡筒の表面を指でなぞる。 翔太はその横顔を見ながら、この福島という土地で、自分たちが何かを始めようとしていることを感じた。それは星の観測以上の何かだった。三人の男と、一人の少女。そして、古い望遠鏡がつなぐ、見えない何か。 美月が隣に立った。 「お祖父ちゃん、珍しいね。こんなに早く心を開くなんて」 翔太は美月の横顔を見た。日差しが彼女の頬を照らしている。 「そうなのか」 「うん。お祖父ちゃん、人に厳しいから。でも、翔太くんと晴人くんは、もう認めたみたい」 美月の声が、嬉しそうだった。翔太はその声を聞きながら、今夜がどうなるのかを想像した。星が見える空。美月の星図。そして、研哉の望遠鏡。 「美月さん」 「なに」 「今夜、星が見えるといいな」 美月は翔太の隣で、静かに頷いた。秋の風が、二人の間を抜けていった。庭の落ち葉が数枚、舞い上がって地面に落ちた。その音が、翔太の耳に残った。